つい先日、臨床検査技師会の研修会に行った時のことです。
なぜか高校3年生の女の子が研修会に来ていました。
その時は、特に気にも留めずにいたのですが、後でお偉いさんの技師さんに研修会に高校生が来た理由を聞いたところ
『将来は臨床検査技師になりたいらしい。』
ということを聞きました。
なるほど、それで来ていたのか。
すごい勉強熱心な子だな~!と納得したのですが、実はこの話には続きがありました。
どういうことなのかと言いますと
『インターネットで色々調べているうちに、ネガティブな意見を目にして臨床検査技師になるための進路に進んでいいものか悩んでいるらしい。』
とお偉いさんの技師から聞きました。
詳しく話を聞きますと、日本臨床検査技師会のホームページを通じてメールを送ったようです。
そのメールは、臨床検査技師になりたいけどネガティブな意見を目にして、進路に悩んでいるという内容だったようです。
しかも、かなりの長文で熱がこもった内容。
日臨技のお偉いさんがたはこのままではいけないと思い立ち、地元の臨床検査技師会を通じて連絡。
それで、実際にどんな感じなのか肌で感じに来たようでした。
僕はこの話を聞いて、衝撃を受けました。
そして、
- 現役の臨床検査技師として、今からの子に不安な思いをさせていいのか?
- もっと、臨床検査技師の認知度を上げたほうがイイのではないか?
と思いました。
なので、このYuTaLoGを通じて、僕が考える臨床検査技師の将来を書いていきたいと思います。
この記事は、現場で働く1臨床検査技師の意見です。
他の意見もあるかもしれませんが、意見の1つとしてみてもらえたらと思います。
就職先について
おそらくこの記事にたどり着いた方は、臨床検査技師になるためにはどうしたらいいのか知ってると思うので書きません。
もし、ご存知でない方は下の関連記事をどうぞ。
[adcode] 現役の臨床検査技師/超音波検査士ブロガーである、そのぐらふぁー12号(@yuutarin7)です。 最近はドラマや漫画で、ちょいちょい臨床検査技師や診療放射線技師をみかけるようになってきました。 医師・看[…]
われわれ臨床検査技師は、国家試験に合格しなければ働けません。
学校を卒業しただけでは、臨床検査技師にはなれないのです。
なので、就職先も国家試験に合格することが大前提で、雇ってくれます。
もしも、国家試験に落ちてしまった場合は就職の内定は取り消しです。当たり前ですが・・・。
臨床検査技師は就職難なのか?
さて、臨床検査技師の就職状況についてですが就職は難しいと思いますか?
すごく大雑把な問いですが、この問いに対する答えは
『就職は難しくない』
と思っています!!
しかし、希望の職場に就職できるかどうかはわかりません。
やはり国家資格なので、合格すればどこかしらには就職できます。
ただ、大きな病院だったり公務員はやはり競争倍率が高いので、必ずしも希望通りにはいきません。
なので、希望を叶えたいと思えば、やはり勉強が必要です。
就職先については
- 医療機関(病院、クリニック)
- 検査センター(検査室のない医療機関から血液などを集めて検査する所。)
- メーカー
- 教員
など、病院以外にも就職できます。
特に女性の場合は、結婚なんかで1度仕事を辞めてしまっても、パートなんかで働きやすいと思います。
特に超音波検査(エコー)ができる人は、結構需要があります。
臨床検査技師のお給料は?
もっとも気になるのは、お給料や福利厚生ではないでしょうか?
お給料は、就職した場所によると思ってください。
だいたい大きな病院が給料お高めな傾向ではありますが、必ずではありません。
ちなみに僕の場合を例にします。僕の現在の状態はというと
- 地域の総合病院勤務
- 当直あり
ですが、お給料は日本国民の平均と比較すると、安いわけではありません。
日本人のお給料についてはこちらの記事を参照してください。
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僕は30代前半ですが、年収では500万円は超えています。詳しい額は書きませんが・・・。
高いとは言えないですが、日本人の全年齢の平均は432万円ですので、安いわけではないです。
ただ、僕の場合、今の病院で働く前は地方の検査センターで働いていたのですが、そこは給料高くなかったです。
今の職場よりも年収にして50万円くらい安かったですね!
臨床検査技師のこれから
昔の臨床検査技師のイメージは検査室から出ないイメージですが、最近はこのイメージを払拭しようとしています。
各種の委員会にも出ますし、採血もします。
また、検体採取も行います。(インフルエンザの綿棒とか)
また、今は、医学検査も高度化・専門化がすすんでいます。
勉強しないで、ただ検査結果を提供するだけの作業技師は淘汰されていくのではないでしょうか?
ただ、僕は検査の専門家として、臨床検査技師の仕事は無くならないと思っています。
エコーにしろ、血液検査にしろ輸血も病理も細菌検査も認定資格というものがあります。
これは、臨床検査技師であることが条件で各種の学会が認定するものです。
簡単に言えば、その技師の精度を保証するものと言えます。
積極的にこのような認定資格の取得を目指していきたいところです。
きちんと勉強して、地道に取り組んでいる技師は医師からも評価されている人がおおいです。頼りにされます。
臨床検査技師は検査のスペシャリストです。
その名に恥じぬ仕事ぶりを見せつけましょう!
おわりに
いま、臨床検査技師は変革期に差し掛かりつつあります。
柔軟に対応していきたいところです。
僕は検査技師の未来は暗いとは思っていません。
いま求められているのは何か?
ニーズに応えられる検査技師を目指していきます!