総合病院で働く臨床検査技師/超音波検査士である、そのぐらふぁー12号です。
超音波検査(エコー)を生業にする臨床検査技師・診療放射線技師にとって、超音波検査士は一種のステータス。
超音波検査士の資格がなくても、臨床検査技師・診療放射線技師の国家資格さえ持っていればエコーはできますが、超音波検査士の認定があれば、やはり一目置かれます。
転職するときにも確実に有意に働きますし、そもそも病院によってはエコーをやる技師は全員に取得を義務付けている病院もあります。
そんな超音波検査士の認定資格ですが、僕が取得するときに参考になったな~という書籍を一挙に紹介していきたいと思います。
ちなみに、僕は超音波検査士セミナーには1回も参加していません。
ほぼ、書籍のみで合格を勝ち取りました!!
[adcode] 現役の臨床検査技師/超音波検査士(消化器)のそのぐらふぁー12号です。 エコー検査をする技師がめざす認定資格といえば日本超音波医学会が認定している超音波検査士ですね。 2017年度は約1800人が受験する[…]
超音波検査士試験の概要
簡単に超音波検査士試験の概要をざっくりとお知らせしておきます。
その都度、微妙な変更点があったりしますので、詳しくは日本超音波医学会のホームページでご確認ください。
超音波検査士試験は大きく分けて2段階を経て、試験を受けると思ってください。
それは
- レポート提出(20症例)
- 学科試験(基礎、臨床)
です。
まず、超音波検査士の受験申し込み(5月~7月)をしますと、日本超音波医学会から書類の提出を求められます。
色々と書く書類はあるのですが、一番大変なのはレポートの作成(20症例分)になります。
① 超音波検査士レポート編
さて、レポートの提出とは何ぞや?ということですが、
『自分が日々の仕事の中で検査した症例のレポートを書いて提出する』
ということです。
そして、この症例のレポートは自分が検査した症例でなくてはなりません。
もし、他の技師が検査した症例を自分が検査した症例として提出してしまうと、最悪の場合は認定取り消しもあり得ます。
ズルしないようにしましょうね!
ここで、1つポイントになるのは超音波所見と超音波診断の違いを明確にしなければなりません。
話が分かりにくくなってきたので、消化器領域の場合を例に挙げてみます。
もし、あなたが10mmの胆石の症例をレポートに書くとしましょう。
胆石というのは所見ですか?それとも病名ですか?ということです。
答えは、もちろん病名になります。胆石は立派な病名です。
では、胆石の超音波所見って何ですか?
胆石の超音波所見はこの場合
『10mmの音響陰影を伴う、strong echo(SE)を認める。』
です。
追加で、『体位変換で可動性も認めらる』とかも書きます。
これも所見ですから。
このあたりのことは、こちらの書籍に書き方も載っていますので参考にしてみてください。
↓消化器領域はこちら↓
② 学科試験
レポート提出が第1の試験としますと、第2の試験が学科試験です。
冒頭でも述べましたが、これは臨床と基礎にわかれます。
基礎分野
基礎は、その名の通り超音波の基礎です。
計算問題があったり、超音波装置に関する問題だったりいろいろ出ますが、基本的には暗記です。
僕は、この2つの本だけで乗り切りました。
臨床分野(消化器)
消化器領域の臨床分野で僕が参考にした本は以下のものです。
↓消化器領域の基本の1冊はこちら↓
上に紹介している腹部超音波テキストは日本超音波検査学会の監修している本です。
試験会場でほぼ100%の人が持ってました。
まだ持っていない人は確実に手に入れておいたほうがイイです!
解剖学的なところから、ワンポイントアドバイス、各疾患の超音波所見まできれいにまとめてあります。
初心者から上級者までオススメされる本です。
しかし、腹部超音波テキストだけでは少し消化管が少し弱いです。
なので、こちらの2冊も購入しました。
↓消化管のおススメはこちら↓
その他の領域でおススメの問題集
健診領域はこちら
循環器領域はこちら
おわりに
超音波検査士の認定試験は日ごろ仕事でやってるから受かるだろみたいな感じではまず受かりません。
きちんとした対策が必要です。
僕は職場に超音波検査士がいませんでした。
なので、基本的に独学です。(学会にはもちろんいってましたし、ほかの施設の超音波検査士とは知り合いでした。)
業者がやっている超音波検査のセミナーには参加していませんが、自分の勉強だけで乗り切りました。
この勉強法がおススメ!というわけではありませんが、地方にいてもきちんと学べば合格することはできます。
また、職場に超音波検査士がいなくても大丈夫です。
僕が体験者です。ぜひ、みなさん受験してみてください。